特定非営利法人サンカクシャ

はじめての方へ:サンカクシャ創業ストーリー。支援からこぼれ落ちる「若者」と出会って。

2020/05/20

サンカクシャは、学校や社会に馴染めない15〜25歳ぐらいの若者が、孤立せず、どんな道に進んでも生き抜いていけるように社会サンカクを応援する団体です。サンカクシャの特徴は、大きく2つあります。

①15歳〜25歳頃の若者に、ターゲットを絞っていること
②若者と同じ目線でフラットに接すること

なぜ「若者」をサポートするのか、なぜ「同じ目線」を大切にしているのか、について、代表・荒井のこれまでの活動を振り返りながら紐解き、。荒井へのインタビューを通じて、サンカクシャがどのように出来たのかを聞いてみたいと思います!

– そもそも、なんで大学時代にホームレス支援に携わることになったんですか?

昔から、学校があまり好きじゃなくて、大学もろくに通っていませんでした…。前期に4単位しか取れなかったなんてことも(小声)。そんな中、学校の帰り道に、たまたま新宿駅を歩いてたら、階段に具合の悪そうなおじさんがいて、「大丈夫ですか?」と声をかけたら、「おれはホームレスなんだ!」と話しかけられ、そのままおじさんの身の上話が始まりました。特に用事もなかったし、面白いと思って、おじさんの話を聞いていたら、ついつい長くなってしまって、気付いたら終電の時間になってました。
おじさんに、「終電なんで帰りますね。」と伝えたら、「また来週も会おう!」と言われ、なぜか水曜日の7時に新宿駅南口のマックでと決まり、面白半分で翌週行ってみたら、おじさんがいて、そこから毎週会うことになりました。

新宿駅のルミネの地下1階の階段でおじさんとずっと話していました

よく会いに行きましたね(笑) そこからなぜホームレス支援に関わることになったんですか?」

大学で特にやりたいこともなく、割と無気力だったので、面白そう!と思って、ついつい行ってしまったという感じで(笑) 割と刺激がある環境が好きなので、気付いたらハマってました。実は、このおじさんと毎週会ううちに、おじさんの友達まで集まってきて、おじさん3人と荒井の4人でいつも会ってました。その中のひとりが農家の出身で「おれは農業の仕事に就きたい」と話していたので、その時の自分は何を血迷ったのか「じゃあ探してきますよ!」と意気込んで、「ホームレスのおじさんを採用してください!」と農業フェスなどに飛び込んでいました。
そうしたら、1社受け入れてもいいと言ってくれる会社が見つかり、おじさんたちに報告しに行こうと思ったら、おじさんたちが全員失踪してしまい…
結局おじさんたちとはそれ以降会えず、そのまま何もしないわけにもいかなかったので、ホームレス支援団体に関わり始めました。

失踪!?よくそこで止めようと思わなかったんですか?

どこかおじさんたちと接することが居心地がよく、ある意味特にやりたいことがなかった自分にとって居場所になっていたかもしれません。その後、若者ホームレスの人と関わることが増え、20,30代の人たちと関わる中で、「幼少期から、家庭や学校、仕事で課題を抱え、頼れる人がおらず、結果路上に出る人たちがいるんだな…」とその時気付きました。

新宿駅おじさんたちとよく会ってた場所

その後に子どもの支援を始めたんですか?

そうです。地元の埼玉や、池袋などで小学生や中学生を対象に学習支援をしている団体を探して、ボランティアとして小中学生と関わるようになりました。もうここでの子どもたちとの出会いが、今のサンカクシャを立ち上げるきっかけになったと言っても過言でないです。

– どのような子どもたちと出会ったんですか?

「6人兄弟で、勉強部屋がなくて困っているという子」や、「中3の夏に出会ったもののかけ算がギリギリできるかどうかという子」など、本当に色々な子どもたちと関わりました。もうあの頃はめちゃくちゃ熱心で、ほぼ毎日誰かの勉強を教えていました。
本当はダメなんですけど(笑)、活動日以外にも彼らと会って、ボランティア数名で勉強を教えたり、自分たちで教材を作ったり、活動終わった後もファミレスでひたすらどう関わっていくかをボランティアのメンバーと深夜まで話し合っていました。どうしても、「学校や勉強が嫌いという子」が気になってしまうタチで、学習支援にイヤイヤ来ている子を見つけて、外で話すなどしていました。
ある子は、最初は全くやる気がなかったんですけど、ずーっと雑談していたら徐々にやる気が出てきて、受験前に物凄い勉強して、無事に志望校に合格する、なんてこともありました。志望校に受かった子も受からなかった子もみんなこの期間にすごく関係が深くなり、それが何より嬉しかったですね。

– え〜いい話!そこから、サンカクシャ立ち上げにはどう繋がるんですか?

彼らとすごく関係も深かったので、高校進学してからもずっとやりとりしていたんです。

学習支援の様子

そうすると、勉強がうまくいかないとか、やばい奴らと仲良くなったとか、学校行きたくないとか、色々と相談されることが増えていきました。結局、関わっていた子の多くが、高校を中退し、10代で子どもが生まれたり、仕事がうまくいかなかったりとむしろ高校進学してからの方が、大変なことが多いように感じました。
高校に進学すると、一気に色々なサポートがなくなることを感じました。義務教育の間は、各自治体で様々なサポートがありますが、義務教育終了後は、高校を辞めてしまうと、一気に関わりも相談先もなくなってしまう現状があるんです。

また、地域で子どもをサポートする人たちからも、思春期を迎えている子どもたちとはどう関わっていいかわからないという声をもらうことも多く、この年代のサポートが非常に少ないことを痛感しました。こうしたこともあって、支援の網からこぼれ落ちる子たちと関わり続けたいという思いが強く出てきて、大学卒業後に勤めていた会社をやめて、NPOを立ち上げることになりました。

そのNPOを立ち上げて3年くらいたったタイミングで、より深く地域で、サポートが足りていない若者たちを見守る仕組みをつくりたいという思いが出てきて、2019年に独立し、サンカクシャを立ち上げました。

義務教育終了後の支援の現場

私は、これまで約12年ほど、ホームレス支援や子ども若者の支援の現場に関わってきましたが、資格などを持っている訳でもなければ、福祉の専攻だったという訳ではありません。そんな私がどのように彼らと関わっていたかというと、「雑談相手」というような関係で関わっていました。ホームレスのおじさんが言っていた言葉で印象的だったのが、この言葉です。

「炊き出しにこないと言葉を忘れてしまいそう」

衣食住はもちろん大切ですが、人と話したり、話を聞いてもらったりということは生きていく上でものすごく重要なことだとその時学びました。話し相手くらいなら私でもできるんじゃないかと考え、自分のキャラクターもあって、ホームレスのおじさんたち、子ども若者と同じ目線で、フラットに話せる関係を築こうと思って関わっていました。
そうした関係性ができると、ふとした時に、「こんなことに困っている」「こんなことやってみたい」という声を聞けるようになり、そこから何かしらの支援につなげるといった形で関わりを続けていました。
サンカクシャでも、まず初めは、心を閉ざしたり自分のことを諦めてしまったりしている若者と「気軽に話したり、ただ楽しい時間を共有したりすること」を、大切にしたいと思っています。支援する・されるの関係を意識しない、フラットな関係で若者と接する中で、若者が進路について考え始めたらそのタイミングで、自立のためのサポートができるような活動を作っています。

気になるサンカクシャの取り組みについて、以下の2つの記事で詳しくまとめています。ぜひご覧ください!
サンカクシャの取り組み①:若者が素の自分で居られる場「サンカクハウス」って?
サンカクシャの取り組み②:自分を諦める若者にも届く「社会へ出るステップ」とは?

サンカクシャを応援したい!と思った方は、こちらをご覧ください!
寄付だけじゃない、サンカクシャと一緒に若者を応援する4つの方法

共に支援を考える100名限定の「サンカクシャサポーター100」募集中!
共に支援を考える「サンカクシャサポーター100」募集はじめます

投稿者: 大畑 麻衣花

広報・FR担当