サンカクシャ

スタッフダイアリー

2024.04.17

温もりは冷めてしまうものだけど

「若者たちにどうなって欲しいですか?」

この仕事をしていると、そんなことを聞かれる機会が少なからずある。
その度に考える。僕は若者にどうなって欲しいと思っているんだろう。

正直なところ、具体的にこうなってほしいというものはなかったりする。
生きていてくれればそれでいいと思う。ただ、その「生きる」ということが、多少でも愉快なものであったらいいな、とも思う。
人には人の歓びが、その人だけの地獄がある。それを他人がどうこうするものではないという考えが、僕の根っこにはあって。だからこそ、「こうなって欲しい」という確たるものはない。
どうなるかは、本人が決めれば良いことだ。
ただ、その決断に、不要な邪魔が入らなければ良い。歓びは十二分に、地獄には少し軽い気持ちで向き合えるような、心持ちや環境が備わってくれたらと願う。
そのためにできることをするのが、僕の役割なのだろう。

悲しみを分かち合っても、お菓子のように半分こできるわけじゃない。
僕にできることといえば、せめてそれを吐き出せる環境を用意することくらいだ。他人として、違う角度から言葉を投げかけることくらいだ。
吐き出すことで少しでも楽になればいいし、投げかけた言葉が少しでも思考を解せたらいい。でも、その先で人生を選び取っていくのは若者自信だ。

合う、合わないはどうしたってある。
わずかな関わりで離れて行ってしまうことも、時には避けられないことなのかもしれない。
だから、どう影響を与えるかではなく、何を残せるかだと思う。
「美味しいご飯を食べた」「少し気持ちを吐き出せた」「優しくしてもらえた」
そのひとつひとつは、人の人生に大きく影響を与えるものではないのかもしれないけれど、事実は残る。
ふとした時に思い出して、一呼吸おくすきまになってくれれば、わずかな関わりにも意味はあったのかもしれない。

温もりは冷めてしまうものだけど、そこにあった事実は消えない。


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ライター

早川智大

居場所事業マネージャー

スタッフダイアリー

2024.04.17