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活動報告

2022.10.24

あらいちゃんのシェアハウスお泊まり日記【前編】

皆さまはじめまして。広報・サンカクキチ運営担当の吉利です。
サンカクシャのシェアハウスでは、生活の不安や生きづらさを抱えた若者達が、まずは暮らしを安定させて、自立していくことを目標に、ひとつ屋根の下で暮らしています。
8人の若者が生活を共にするということは簡単なことではなく、最近シェアハウス内の秩序が乱れていると感じたあらいちゃん(代表・荒井)は、ついにお泊りを決行するのでした。
実際に一緒に暮らしてみると、問題だらけに見えた家の中では、若者達が大人達に支えられながら、時には若者同士で励まし合ったりケンカもしたり、人とのかかわりを通して、一人ひとりのペースで前に進んでいく姿がありました。
今回は、あらいちゃんの一週間のシェアハウスお泊まり日記【前編】をお届けします。

【 1日目 】

荒井です。初日にしてもう心が折れそうです。
まず、汚い。もう息苦しい。寝床の準備をする横でゲーム中の若者、その隣の部屋からは女の子と電話してる会話が全部聞こえてきます。次々と部屋を覗き込むやつもいてニヤニヤしてくる。
明日の朝は、サンカクシャ紹介のアルバイトに行く若者をお見送りします。
実は、先週若者がバイトをバックレてしまい、スタッフの宮本さんに怒られたのが響いたのか、寝たら終わるということで、ずっと起きてるそうです。寝てくれ。
寝過ごすのが心配で、結構寝ないやつが多いみたいです。
普通に夜に寝て朝起きるという常識が崩壊しそうです。
1人1人寄ってきて、今バイトの面接が進んでますとか報告してくれてかわいい。
とりあえず、睡眠時間は確保したい。

【 2日目 】

えー、2日目にしてだいぶ心が折れている荒井です。
現在24時半ですが、リビングには私1人…。みんなでドラクエウォークをやりに出かけたからです。意味がわからん、はよ寝ろ。
今日は、朝叩き起こした若者を見送り、バイト後に服を買い、髪を切りに行き、働く準備を整えました。すごく嬉しかったのか、ずっとニヤニヤしてこっちを見てきます。
一緒に住んで近い距離にいると、ちょっと感情移入しすぎちゃうなぁという気もして、色々サポートしてあげたくなりますが、少し冷静になって、頑張らせる部分も作っていかないといけないなと肝に銘じながら関わっています。難しい。
若者のサイズに合う靴がなくFacebookに投げかけたら、ものの数時間で、靴や服やお米を十数人が送ってくれることになりました。お金で物を買ってあげるのもいいけど、やっぱりこうして直接応援してもらう形がいいなあと思いました。お金で買うと物しか残らないけど、こうして助けてもらうと助けてもらったという関係性が生まれます。
こういうところから色々な話が来たりするので、地道だけれどもこういう形でヘルプを出すこと、すごく大事だなと思いました。
今回衣類や靴をたくさんいただくので、服を買えない若者にあげたいなと思います。
週2日、みんなでご飯を食べる機会はすごく大事だなと再認識。みんな米と肉!みたいなメニューで笑ってしまいますが、バイト受かったとか落ちたとか、ネガティブになる若者をみんなで励ましたり、リビングがなかなか面白かったりします。

リビングに集まってご飯を食べる若者達

【 3日目 】

またまたトラブルです。
若者の引っ越しを無事に終え、バタバタと過ごしてシェアハウスに戻ったら…大騒ぎ。
財布がなくなったとのことで殴り合いのケンカが始まりそうでした。一通り事情聴取をしましたが、犯人は分からず…。各自貴重品は鍵付きロッカーで管理しようということでまとまりました。
ここはみんなが自立するための場所。みんなとワイワイ騒いでたいとか、そういう若者が1、2人混じるだけで一気にシェアハウス全体の空気感が変わります。
特に気になったのは睡眠問題。割とみんな夜寝れないみたいで、どうしたらいいのか結構話し合いました。仕事が安定する若者は、ちゃんと夜寝て朝起きるのですが、仕事に行けてない若者が昼夜逆転していたりする。みんな生活リズムはバラバラ、夜職の若者もいるし、どうしたらいいものか。少なくとも自立していく上で、ちゃんと食事とか睡眠とか生活リズムが安定してほしいけど、すごく難しい。
夜中まで若者と困りごとの整理をしたり、人と関わる時の考え方や、生きづらい部分をみんなで共有したりと割といい時間は過ごせていますが、さすがに疲れた。

若者とゲームをするあらいちゃん。雑談の中から困りごとのお話が出てくることも。

【 4日目 】

今日は平和でネタがないぜ。
いやこれでいいんだ、これが普通の日常なんだとハッとしました。
昨日の騒動があり、今日は居住支援スタッフの藤原さんが改めて1人1人事情聴取してくれました。そのおかげもあってか今日はすごく平和でした。
私はどちらかというと若者達に寄っている人間なので、他のスタッフの関わりがないと秩序崩壊するので、色々なスタッフで対応することってすごく大事だなと思いました。みなさん本当にありがとうございます。
少しずつ若者に変化がみられるのが嬉しいし、こうやって1つ1つ頑張ってほしい。
ちゃんとみんなが自立に向かっていけるシェアハウスになるといいな。
たまにしかない平和な日常でした。今日はゆっくり寝よう!

静かな昼下がりのキッチン
静かな昼下がりのキッチン

シェアハウスで暮らす中、若者達の生活感や気持ちを肌で感じたあらいちゃん。
改めて見えてきた組織づくりの難しさ。課題は山積みながらも、様々な人に支えられ、なんとか平和に終えた4日間でした。あらいちゃんのお泊り日記は後半戦へと続きます。


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