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活動報告

2022.08.17

だんだん表現が豊かになる若者の変化【アップルプログラム・後編】

日本初の開催となった「Today at Apple Creative Studios」。

Apple Store(アップルストア)で無償開催されているワークショップ「Today at Apple」の拡大版として、機会に恵まれない若者にクリエイティブの力を伝えようと、世界のApple Storeで2021年夏に始まったプログラムです。この貴重な機会に、サンカクシャの若者が参加し、5週間のプログラムを終えました。

今回は最終日の模様をプログラムに同行した宮本から、できるだけアツアツのままお伝えしています!

前編はこちらから

今回は、後編、最終日の作品発表会について。


若者から「相談したい」と声が上がるように

参加当初から予告されていた通り、最終日は課題に対する作品発表会。

若者たちは自分の好きなこと・嫌いなことなど自由な切り口で、写真または動画作品をつくりました。制作する端末を持っていて、テクニックも教わりました。

では何を表現するか?

「自分の好きなものが分からない」「表現したいものがない」とギリギリまで悩んでいる若者の姿が・・・

これは若者に限らないと思うんですけど、自分の表現を追求するって、他人には見せない自分の側面が出てしまうので、すごく勇気のいることですよね。

若者が相談する様子

制作過程でディスカッションしていくうちに、若者から「相談したい」という声が。4週目・5週目あたりからプログラムの終了後に残って、Creativesスタッフや、KOOMIさん、KENJIさんに途中経過を見てもらい、アドバイスを仰ぎました。

若者それぞれが、これまで教わったiMovieの動画編集、写真の加工や組み方、Keynoteの機能を駆使していて、自分の意図をもってつくるからこそ、やりたい表現に向けて相談したいのだろうなと感じます。

「自分の意図を伝える」とか、「周りに頼る」とか、警戒していた最初の姿から想像すると、すごい速さで親しくなっていました(笑)

制作過程

最終日の作品発表

そして迎えた最終日の作品発表セレブレーション。・・・本当に素晴らしい作品でした!!

・「自分と他人は意外とちがう」をレポート形式にした動画
・美容院で髪を切ってもらうドキュメンタリー動画
・ポートレートを加工して自分の二面性を1枚で表現した写真
・友達との散歩風景にナレーションをつけて実況した動画
・好きなゲームのポイントをスライドにまとめてプレゼン
・好きなアニメの推しポイントを音声読み上げソフトで発表した動画
・日常の中で面白いと思ったものを切り取った組み写真
・日本の色に焦点をあててシーンを組み合わせた動画

実際の作品を見てもらうことが叶わないので、少しでもイメージが伝われば嬉しいです。

若者たちは、家族や友達、サンカクシャやAppleのスタッフに協力してもらい、自分がカメラに映ることも臆さず、街中で撮影する羞恥心にもめげず、手間と時間をかけて編集していました。

制作過程

何よりステージ上にあがり、スクリーンいっぱいに映し出される作品を前にして、堂々と発表している姿には感心しきり!

「完成させる」ことで得られるものは多く、いつもなら途中でへばってしまう若者も、発表する場という締め切りのおかげで、プレッシャーはあったでしょうが達成感もあったはず。

完成できたからこそ、KOOMIさんとKENJIさんから高い水準の講評をもらい、休憩時間も周りから褒められて、より一層、誇らしい気持ちになったんじゃないかなと思います。

若者たちも他の子が発表する様子に刺激を受けたようで、「こういう表現が面白いな」「この人はこういう表現するんだ」と発表を楽しんでいました。

たしかにサンカクキチにいるときは、若者同士でボードゲームや食事をすることはあっても、考えていることを発信する場面はあまりなかったので、こうした非日常の体験がキチに増えるのもいいなあと。

フィナーレでは若者ひとりひとりから感想をもらい、会場全体が満足感に包まれました。

「今までインプットが多かった分、アウトプットの機会をいただけて良かった」
「自分のことを表現するのは苦手だけど、今回を通して少し自信になった」
「すごく楽しかったし、これからに活かせたらなと」
「全く知らない人・普段話さない人から経験・キャリアを聞いて自分と比較するときもあったけど、自分にも得られるものがあった」
「やってみたら面白いし、やりがいを感じた」
「人生経験含めてアドバイスいただけたこと、周りの力もあり完成できた」
「これまで他人からの評価を気にしてコミュニケーションが怖かったけど、みんなが受け入れてくれると感じて、あたたかい場所に安心した」

制作過程

おわりに

最終日に来られなかったり、途中で来られなくなってしまった若者がいて、5週間いろんなことがありましたが、Appleのみなさんとふれあい、KOOMIさんとKENJIさんとつながりを持てた若者たちへ、「将来、この体験が何かの糧になってくれたら」と願うばかりです。

プログラムを支えてくださった皆様に心より感謝します。

Appleストアで定期開催されているToday at Appleに若者が遊びに行ったり、逆にAppleスタッフの方にサンカクキチへ来てもらったり・・・今後も若者たちを一緒に応援していただけるということなので、これからも若者が多くの機会に恵まれることを楽しみにしています。

集合写真

サンカクキチで撮影したショートムービー「あらいちゃん」のクランクアップ後の集合写真

▼「Today at Apple Creative Studios」プログラム概要

期間:2022年6月18日(土)~7月16日(土)の5週間
実施日:火曜日・土曜日の全9回
時間:各3~5時間ほど合計37時間以上
場所:Apple丸ノ内ストア(火曜日)、Apple六本木本オフィス(土曜日)
若者の参加人数:定員15名(期間中17名が参加)
実施内容:
1.スタジオセッション:プロのクリエイターによるトークセッションや、一緒に制作するワークショップ
2.スキル:AppleストアでiPhoneやiPadの機能を学び、撮影や編集にチャレンジするワークショップ


▼メディア掲載

「Today at Apple Creative Studios」の模様が取材され、メディア記事として掲載されました。

・Dig-it「アップルがToday at Apple Creative Studioで提供する社会で活躍するチャンス」
https://dig-it.media/thundervolt/article/760099/

・Gadgetouch「『Today at Apple Creative Studios』が東京で開催、新しい学びの場としてのApple Storeのカタチ」
https://gadgetouch.com/apple/1067/

・Phil web「Apple Storeでクリエイターを育成。『Today at Apple Creative Studios』開催レポート」
https://www.phileweb.com/review/column/202207/06/1730.html


▼本企画の前編

期待と不安が混じりながらも「やってみる」と決断するキッカケ作り【アップルプログラム・前編】


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ライター

宮本 緑

社会サンカク事業担当

活動報告

2022.08.17