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イベント

2021.12.01

「居場所の持つ力を考える」【イベレポ公開】文京こどもを支えるプロジェクト勉強会

10月7日、「居場所の持つ力~困難な時期を共に乗り越えるために~」というテーマで、文京区で子ども・若者の支援を行うさきちゃんち運営委員会とサンカクシャの共同開催の勉強会を開催しました。

講師には、居場所づくりをはじめ、30年間子ども支援の活動をされている西野博之さん(認定NPO法人フリースペースたまりば 理事長)をお招きして、お話しを伺いました。

お話しの中では、子ども達と向き合い続ける中での試行錯誤と実践、昨年初めからの行動制限が要される社会状況において居場所を開け続ける決断をされた背景や様々なストーリーが共有されました。

フリースペースたまりばが運営する居場所では、発達・知的・精神・身体など様々な障がいや非行などの背景を持つ子ども・若者たちを受け入れており、屋外にはたくさんの遊び場を設置しています。

「やりたい」よりも「やらなければならない」が優先される今の社会において、居場所で大切にされてることは、子ども達が「やってみたい」ことに挑戦できる環境をつくることで、『ケガ』や『失敗』を恐れるのではなく、遊びを通して『失敗』を重ねながら、それを乗り越える力を育むことであるとのことでした。

居場所に必須な「台所」

西野さんは、自分たちが運営する居場所に必須なものとして「台所」を挙げられました。
普段から居場所では、大人も子どもも一緒にご飯をつくり、その場にいるみんなで食べるそうです。

経済的に困難な状況にある子ども達の多くは、家に炊飯器などの調理器具が無く、冷たい弁当を買って食べて、空になった容器をゴミとして直ぐに捨てるといった食生活になっています。それは、温かいご飯を人と一緒につくって食べる経験が無く、「暮らしが壊れてしまっている」状態であると西野さんは言います。

フリースペースたまりばの居場所では、その日にご飯をつくってくれた人たちに「ありがとう」という感謝をきっかけに、様々なコミュニケーションが生まれて、「美味しい・嬉しい・楽しい」を共有する人達がいることによって、仲間としてつながっていけるのだそうです。
この点は、サンカクシャが運営する居場所においても同様に大事にしていることなので、とても共感するポイントでした!

「子どもからおとなへのメッセージ」に気づかされる大切なこと

最後に、2001年3月に川崎市で開催された、子どもの権利条例報告市民集会でのエピソードが紹介されました。当日、条例制定にかかわった子ども委員が終盤に合流し、下記画像にある「子どもからおとなへのメッセージ」を紹介しました。

このエピソードからは、地域に子どもたち・若者たちのための居場所をつくるには、大人にとっても安心できる居場所でなければならないという、よく考えてみると確かにそうだなと思うものの、「支援する」意識があり過ぎると忘れてしまいかねない大切なことに気づかされます。

私達サンカクシャも「自分たち(大人たち)も安心できるかどうか」を念頭に置きながら、居場所を運営していこうと気を引き締められる会となりました。


今後も、サンカクシャとさきちゃんち運営委員会は、子どもや若者、生きづらさを感じる人たちへの支援に関するテーマで勉強会を開催していきます。

この活動は、文京区社会福祉協議会が主催する「Bチャレ(提案公募型協働事業)」の助成を受けているさきちゃんち運営委員会の事業ならびに、独立行政法人福祉医療機構(WAM)の「令和3年度社会福祉振興助成事業〈モデル事業〉」の助成を受けているサンカクシャの事業です。
助成団体様ならびに寄付者の皆さまに厚くお礼申し上げます。

文京こどもを支えるプロジェクトのfacebookページはこちら
共催団体「さきちゃんち運営委員会」のfacebookページはこちら


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ライター

細貝 朋央

ボランティアコーディネーター

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