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活動報告

2026.01.14

【前編】若者もスタッフも挑戦できる場所 ― サンカクスクエアの今

サンカクシャでは、親を頼れない若者に向けて、居場所・住まい・仕事のサポートを一気通貫で行ってきました。

安心できる居場所や住まいを手に入れた若者たちが次のステップに進むことが難しく、試行錯誤を続けた結果生まれたのが「サンカクスクエア」

豊島区役所とUR都市機構と連携し、一軒家と広大な庭を活用した新拠点です。

「サンカクスクエア」では、2025年7月のオープン後、若者の活躍の場でもあるビストロ「Dans Trois Jours(ダントロワジュール)」、居場所がない若者に向けた炊き出し「よりみちごはん」、若者が安心して就労準備ができる居場所「サンカクキッチン」など、様々な取り組みを行ってきました。

クラウドファンディングで応援してくださった皆さまのおかげで、この場所が生まれました。まずは改めて、心からの感謝をお伝えします。

しかし、新拠点の立ち上げは順調なことばかりではなく、私たちは日々、若者と向き合い、壁にぶつかり、悩み、試行錯誤を続けています。

今回の記事では現場の葛藤も含めたリアルな進捗報告を2本立てでお伝えします。

前編では「Dans Trois Jours」と「よりみちごはん」の進捗共有を、後編では就労支援の取り組みである「サンカクキッチン」と今後の展望についてご報告します。

再会のビストロ。若者もスタッフも活躍できる場へ

若者の活躍の場として、2025年7月にビストロ「Dans Trois Jours(ダントロワジュール)」を開設しました。

Dans Trois Joursはフランス語で「3日後」という意味。名前の由来は中国の『三国志演義』にある「士別れて三日、即ち更に刮目して相待すべし」です。

この慣用句は「努力をしている者は、三日もすれば大きく成長しているので、次に会うときにはこれまでの先入観などを捨てて新しい目で見なければならない」という意味があります。

若者たちの成長に関心を寄せ続けて、何度でも会いに来てほしい。そんな思いを込めました。

Dans Trois Joursのオープン時には、日頃支えてくださっている地域の方や寄付者のみなさんをお招きし、若者たちがコース料理を振る舞う食事会を開催。

不安と緊張でいっぱいのなか、若者が一所懸命仕込み(なんと椎茸を5時間炒めたそうです!)や接客をしてくれました。

最後に若者と事業責任者の早川(以下:はまー)がご挨拶のため、客室に顔を出すとあたたかな拍手に包まれました。

「やりたいことがない」と言っていた若者が、お客さんたちの前で「将来、バーをやってみたい」と言ったときには思わず感動しました。

余談ですが、スタッフのはまーはもともと居場所事業のリーダーとして、若者たちに数々の料理を振る舞ってきました。そんなはまーの夢は自分の飲食店を持つこと。

若者だけでなく、はまーにとっても夢を叶えるチャレンジでもありました。

サンカクシャは若者はもちろんですが、スタッフの活躍にも力を入れており、はまーの頑張りはスタッフのロールモデルの一つとなった気がしています。

Dans Trois Joursは、9月から週2回に営業を増やし、土日を中心として営業を行っています。

2026年1月からは水曜日と木曜日にも営業日数を増やす予定です。

ぜひあなたも若者とはまーの活躍を見守る一人になってください。

<Dans Trois Jours>

■営業日時:水曜日 11-15時/17‐21時
木曜日 11-15時/17‐21時
土曜日 11-15時/17‐21時
日曜日 9‐16時
※いずれもラストオーダーは1時間前

■住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋4丁目29−4
https://maps.app.goo.gl/fqk8U31UJyzgXjPt7

■アクセス:東池袋駅A6出口徒歩3分、池袋駅東口徒歩15分
※串カツ田中の隣の細い路地を入ったところにあります

居場所が安定しない若者に向けた「よりみちごはん」

居場所が安定しない若者に向けた食事の無料配布「よりみちごはん」は、サンカクスクエアの広い庭から着想し、まだ出会えていない若者へのアウトリーチを目的に始まりました。

もともとは住まいを失っている若者に向けてのアウトリーチを行うため、「ヤングホームレス食堂」という名称で運営をしてきましたが、日々の若者とのかかわりや他団体への視察を通じて、多くの若者が自身を「ホームレス」として認識しておらず、「居場所のない若者」にリーチできていないことを再確認し、名称を変更しました。

「よりみちごはん」という名称にすることで、若者たちがふらっと立ち寄れる敷居の低さを目指します。

(よりみちごはんのロゴ。若者が参加しやすいようにポップなデザインにすることを意識)

立ち上げ当初は、土曜日の13時から週1回実施していましたが、他団体の炊き出しと時間帯が重なってしまい、参加者が分散する可能性があることに気づきました。

そこで実施曜日を見直し、金曜日の19時〜21時に変更。仕事や学校帰りの若者が立ち寄れる時間帯を意識しました。

活動を続けていく中で 「時間が遅くて行きづらい」という若者の声を耳にするようになり、現在は第1・第2・第4金曜日の17時〜20時に時間を前倒ししました。

10代のうちから、より早期にアウトリーチできるように、高校生年代も対象としています。

「よりみちごはん」は、サンカクシャが同曜日の21時から翌朝5時まで運営している、夜間の居場所「ヨルキチ」とも連動しています。

住まいがない若者に対して食事だけで関わりを終えるのではなく、そのまま夜を過ごせる選択肢になるように動線を意識して運営しています。

(ヨルキチの様子)

運営を試行錯誤するなかで、普段からつながっている若者だけでなく、ふらっと立ち寄る新しい若者や、知り合いから聞いて訪ねてくる若者も少しずつ増えてきました。

なかには、「ホームレスのおじさんから話を聞いて来た」という若者もおり、炊き出しの情報はホームレス状態の方のコミュニティで広まりやすいということを実感しています。

一方で、課題もあります。

住まいがない若者にサンカクシャの住まいの案内をしても「今はなんとかなっているから」「炊き出しだけで会うサンカクシャをまだ信頼できていない」などの理由で、すぐに次の支援につながらないケースも少なくありません。

炊き出しという短い時間の関わりだけで信頼関係を深めることの難しさを感じています。

それでも、食事がきっかけで生まれる関係もあります。

炊き出しで食事をとってすぐ帰ろうとしていた若者に声をかけ、気づけば1時間ほど話し込んだことがありました。

後日、別の食事の場に誘うと 「食事がなくて困っていたし、あまり友達もいなかった。誰かに話したかったから助かった」と話してくれました。

(画像はイメージ写真です)

「よりみちごはん」は、すぐに支援につながらなくても、誰かと話すきっかけや立ち止まれる時間をつくれる場でもあります。

今後は、炊き出しだけで終わらせないために、「よりみちごはん」と「ヨルキチ」をセットで紹介するチラシの作成を進める予定です。

引き続き若者の潜在的なニーズに合わせて、事業の試行錯誤を続けていきます。

<よりみちごはん>
■運営日時:第1、第2、第4金曜日 17時〜20時
■住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋4丁目29−4
https://maps.app.goo.gl/fqk8U31UJyzgXjPt7
■アクセス:東池袋駅A6出口徒歩3分、池袋駅東口徒歩15分
※串カツ田中の隣の細い路地を入ったところにあります
<ヨルキチ>
■運営日時:第1、第2、第4金曜日 21時〜翌朝5時
■住所:〒170-0012 東京都豊島区上池袋4丁目35−12 3階https://maps.app.goo.gl/U1jEouHQz3EgRp6v8
■アクセス:板橋駅東口徒歩7分、北池袋駅徒歩7分

後編では、就労準備のための居場所「サンカクキッチン」での取り組みを振り返りながら、「日払い・現金手渡し」という仕組みがもたらした学びや直面した課題、そこから見えてきたサンカクシャの今後の就労支援の方向性についてお伝えします。ぜひご覧ください!

>>>「【後編】事業の方針転換へ。若者とつくる就労支援の葛藤とこれから」はこちらから

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ライター

菊川恵

活動報告

2026.01.14