サンカクシャ

スタッフダイアリー

2024.06.12

理由がなくたって

「どうしてサンカクシャで働こうと思ったんですか?」

サンカクシャで働き始めてからの2年間で何度も聞かれてきた。
きっと質問してくれる人は、その裏側にある情熱やストーリーに期待を寄せてくれているんじゃないかと勝手に想像して、少しだけ申し訳ない気持ちになる。
というのも、僕がサンカクシャに入ったのも、若者支援の業界に飛び込んだのも、実のところ特段理由などないからだ。
「また東京で働きたい」「できれば競争はしたくない」くらいの意志に、偶然が積み重なって受け入れてくれたのがサンカクシャだった。
うつ病で苦労した経験こそあれど、安心して十分に休息できるだけの環境を持ち合わせていた。
僕の背景に、大それた物語や使命感はない。

2年経った今も、気持ちとしてはそんなに変わっていない。業界や、支援というものに対する理解は少しずつ深まっていくが、それに比例して使命感が増していくかと問われればそうでもない。
ただ、今の環境が自分にフィットしているなと感じることはある。それなりに負荷の高い環境で、再発率が高いとされているうつ病が再発の兆候を見せていないことがそれを証明している。
それに、情熱がないわけではない。なし崩し的にポジションを得た居場所事業にもやり甲斐を感じているし、やりたいことも見つけた。何より目の前にいる若者たちは僕にとって知らない誰かではない。頑張る理由としてはそれで十分だ。
別に世のため人のためとかじゃない。僕は僕自身のために、手の届く範囲の豊かさや歓びに手を伸ばしたいだけなのだ。

かのYAZAWAは、才能とは突出した能力ではなく、自分にフィットしているかどうかが重要だと言っていた。その言葉を信じるなら、もしかするとこの方面に多少なりとも才能があるのかもしれない。(それが開花するかは別としてだけど)
これまで、自分はそれなりに器用な方だと思っていたけれど、才能があると思ったことはあまりなかった。見上げればキリがないほどに、上には上がいる。
でもそれは、何かを止める理由にはならない。僕よりできる人間はたくさんいるだろうけど、なりたい自分には自分しかなれない。

才能の有無も、使命感の有無も関係ない。僕は僕にできることを、僕がやりたいと思うことをやるだけ。きっと理由は後からついてくる。


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ライター

早川智大

居場所事業マネージャー

スタッフダイアリー

2024.06.12