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活動報告

2024.04.27

クエストフェス開催レポート③若者が大人と二人三脚で成功させた企画

クエストフェスとは、働く自信がない若者のための仕事体験プログラム「サンカククエスト」を、街のみんなで応援するフェスティバル。

サンカクシャでは、働く自信がない15〜25歳ぐらいの若者が、周りと協力しながら仕事を体験して自信につなげるプログラム「サンカククエスト」を実施しています。企業や個人から依頼された仕事をクエストと呼び、クリアすることで、若者は誰かの役に立つ喜びを感じながら、少しずつ成功体験を積んでいくことができます。
そのサンカククエストが豊島区のまちに集結したフェスティバルとして「クエストフェス」を2/10〜3/9の約1ヶ月間開催しました。
いつもはクエスト依頼者と若者の関係づくりだけにとどめていますが、せっかくなら若者が頑張っている姿をまちなかで見ていただこうとフェスを企画したら、いたるところで若者と大人が協力してクエストに取り組む風景が見られました。

https://drive.google.com/file/d/1ALAll5ca6NgJJkv5E7SsZD_es9HV1wDP/view

クエストフェスの期間中に2回実施したイベントについてご紹介します。
その名も「哲学ゆる対話」。

若者A君が街中の活動で知り合ったオトナリサン(サンカクシャの活動を応援してくれるサポーター)のふじたまさんに持ちかけて、企画から運営まで実施しました。

経緯として、A君はサンカクシャのスタッフも参加する街のイベントで、その方と顔見知りになっており、趣味も合うので頼みやすかったとのこと。あとで聞いたら「スタッフと進めると甘えてしまうから・・・」と、今回は2人だけで進めようと決意してくれたみたいです。

そうは言っても、若者×オトナリサンだけで企画を進めるのは実は初めて。
ふじたまさんと私は、どんなふうに進めるか、ちょっとだけ話し合いました。
あまりに先回りして全部やってしまうのは、若者自身の成長にならない。かと言って補助線を引かないと、初めてのことは分からない。
そのバランスをとりながら、ふじたまさんは上手に伴走してくれました。

ふじたまさんも「かみいけ・ゆる読書会」を定期開催していることもあり、そのフォーマットを例示しつつ、A君のやりたいイメージを言語化する手助けをしてくれました。

「哲学ゆる対話」とは「いつも」感じている「あたりまえ」をもう一度「じぶんのことば」で考えてみる。そして、ほかの人の考えを取り入れて思考を深めていく会です。
みんなと話すテーマはみんなで当日考えます。

1回目は頼りきりだった、でも、できた

最初はサンカクキチの近所にあるくすのき荘で開催。
ふじたまさんのコミュニティ含めて、サンカクシャの知り合いも多く、安心の会場。
Peatixで募集すると枠もあっという間に埋まり、初めましての人も半分を占める5人が参加してくれて、総勢7人の哲学ゆる対話が実現しました。

話すときのルールを提示しながら、A君が司会進行をします。意見が活発に行き交うように話題をまわすのも練習。

当日、参加者からどんなテーマが提示されたかについては、ぜひふじたまさんのブログからもご覧ください。
https://note.com/nonpa/n/n1279a01d5d45

最終的には、ひとつのテーマから連鎖するように、次々と話題が展開していき、とても面白い議論になったようです。それはA君の満足げな顔からも見て取れました。

イベント開始までの時間、席に誘導したり、雑談したりと、積極的にコミュニケーションをとることはできなかったと反省するA君。ふじたまさんがいることで、甘えてしまった部分もあると振り返りました。
しかし「できた」という自信は、さっそく第2回を企画するモチベーションに。

2回目は自分でやりきった

今度は会場を替えて、カフェ・ポート・グラスゴーで開催。
サンカクシャをよく知るカフェのオーナーさんに、若者から声をかけて1テーブルお借りすることに。

今回はふじたまさんの参加が叶わないため、すべてA君ひとりで回さなければなりません。
しかも、いきなり難易度を上げて、Peatixのページづくりもやってもらいました。設定の部分でつまずくことはあっても、ふじたまさんにオンラインで教えてもらいながら、なんとか申込ページもオープン。
出足が遅れたこともあり、集客は不安でしたが、3人の参加者と共に、計4人で哲学対話を実施することができました。

当初予定の時間を延長するほど、白熱した議論が展開されたようです。参加者を見送って一息つくA君の顔には、疲労と達成感があふれていました。
「やりきったー!」と思わず言葉がもれます。

それもそのはず。前回は会場準備や参加者の対応に、ふじたまさんのサポートもありましたが、今回は自分1人だけ。当日ペンが足りないなんてこともありましたが、周りに声をかけて借りるなど、臨機応変に対処する瞬間も。心細かったり、大変だったりしたと思いますが、本当によくやりきりました。

実施日はクエストフェスの最終日ということもあり、サンカクシャを知る方が何人も顔を見せてくれて、会場自体もあたたかい雰囲気に包まれていました。
参加者の方に限らず、こうして見守っていただけたことに感謝いたします。

A君はこの経験から、さらなる自信を得たようで、4月末も新たにイベントを実施予定。これで3か月連続でイベントを企画運営していることになります。
彼としては、自分がチャレンジして街の中で活動することで、これからサンカクシャの若者たちがチャレンジしたいときに、その前例になりたいと考えてくれているようです。そんなこと言ってくれるんだ、と胸が熱くなります。

2024年4月28日(日) 14時~16時
HIRAKU IKEBUKURO 01 / SOCIAL DESIGN LIBRARY(ソーシャル・デザイン・ライブラリ)
https://peatix.com/event/3907950/view

定員5名のため、すでに埋まってしまっているかもしれませんが、これからもA君の「哲学ゆる対話」に注目いただき、応援していただければ嬉しいです。


この活動は、公益財団法人パブリックリソース財団様の東京海上日動キャリアサービス働く力応援基金、ならびに、Tides財団様のOkta for Good Fundによる助成を受けています。助成団体様ならびに寄付者の皆様に厚くお礼申し上げます。


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ライター

宮本 緑

社会サンカク事業担当

活動報告

2024.04.27